この日の大阪は、熱中症への厳重な警戒が必要な暑さでした。

環境省の熱中症予防情報サイトを見ると、一部地域では熱中症警戒アラートが発表中。大阪も、最高暑さ指数の予測値が31以上となる「危険」の表示です。

暑さ指数31以上。

運動は原則中止。

不要不急の外出を避け、涼しい室内で過ごすことが推奨される水準です。

そんな日に私が選んだのは、南海電車に乗って複数の町を巡り、日陰の少ない屋外で看板や建物を観察する周遊謎解き「南海旅なぞTRAIN 2026」でした。

気象情報は正しく取得できています。

判断に反映できていないだけです。

いつものパートナーは、熱中症を警戒して今回は辞退しました。

正常な判断です。

一方、私は予定どおり参加。

謎を解く前に、自分の判断力を検証した方がよさそうです。

南海旅なぞTRAINは例年、夏に始まります。そのため私は毎年のように一人で参加し、誰にも頼まれていないのに炎天下の南海沿線を歩き回っています。

今年も夏が始まりました。

【評価】…それぞれ5段階評価 ※あくまで個人の感想です。
①ナゾの面白さ :👍👍👍👍
②街歩きの楽しさ:👍👍👍
▶▶総合評価(①+②):😄😄😄
【参考】
・難易度:💡💡…ちょうどいい
・歩いた距離:👣👣 …程よい歩行距離
・かかった時間:6時間(ランチ含む)

※難易度:💡…簡単(初心者でも大丈夫)、💡💡…ちょうどいい(謎解きに慣れた人にちょうど良い程度)、💡💡💡…難しい(ヒント多用※私の体験上)
※歩いた距離:👣 …ほとんど歩かない(駅構内のみで済む)、👣👣 …程よい歩行距離(目安5,000~12,000歩)、👣👣👣 …かなり歩く(12,000~20,000歩)、👣👣👣👣…めっちゃ歩く(20,000歩以上)

イベント概要|「南海旅なぞTRAIN 2026」とは?

南海旅なぞTRAIN 2026」は、南海高野線を舞台に、電車で移動しながら各駅周辺を巡り、謎を解いていくリアル周遊型の謎解きゲームです。

企画・制作はフラップゼロアルファです。

南海旅なぞTRAIN 2026
開催期間:2026年7月17日(金)~2027年3月20日(土)
価格:2,700円
キット交換場所:なんば、新今宮、天下茶屋、堺東、中百舌鳥
公式サイト:https://nazotoki-zepets.com/nankai-nazo2026/

三連休最後の朝、7時台から電車に乗る

自宅を出た時刻は覚えていませんが、最寄り駅から電車に乗ったのは朝7時10分台でした。

三連休最後の朝です。

一般的な人なら、まだ寝ているか、エアコンの効いた部屋でゆっくり朝食を取っている時間でしょう。

私は謎解きキットを受け取るため、南海なんば駅へ向かいます。

うま吉

キットは事前にオンラインで購入し、複数ある引換場所から好きな場所を選んで受け取る仕組みです。

ただし、すぐに受け取りには行きません。

まずは朝食です。

南海なんば駅の隠しダンジョンで580円の朝食

向かったのは、南海なんば駅構内にある社員食堂。

巨大ターミナル駅の中でも、普通に歩いているだけでは、まず発見できない場所にあります。

南海なんば駅というダンジョンの奥に設けられた、一般客も利用できる隠し部屋です。

必要なのは社員証ではありません。

ここに食堂があるという事前情報と、途中で引き返さない精神力です。

中央改札口から構内へ入り、南海そばを左手に見ながら直進。階段には上らず、左側の壁に沿って進むと秘密の扉が現れます。

扉の先にあるのは、ゲーム『8番出口』のような廊下。

異変を探す必要はありませんし、無表情なおじさんが前方から歩いてくることもありません。

ただし、初見なら「本当にこっちで合っているのか」という不安には、かなり高い確率で遭遇します。

無事に食堂へ到着し、580円の朝食をいただきました。

うま吉

食堂への行き方は、以前の記事でも詳しく紹介しています。暇な方はご覧ください。

さて、朝食だけでかなり寄り道しました。話を謎解きに戻します。

キットを受け取り、午前8時にスタートです。

公式が9時を推奨していた理由

公式案内では、午前9時頃に最初の地点へ到着するスケジュールが推奨されていました。

なぜ9時なのか。

最初は分かりませんでしたが、後になって理由らしきものに気づきます。

その時間なら、最近運行開始したアレを見ることができたようです。

せっかくだから、参加者に見てもらおうという、公式側の配慮なのでしょう。

私は早く始めすぎたため、まったく見ることができず、公式側の配慮を無下にした形になってしまいました。

キービジュアルが長距離移動を隠していない

今回のキービジュアルには、あのお方が描かれています。

「これはひょっとして」と思ったら、案の定。

かなりダイナミックに移動します。

私の体感では、町を歩いている時間より、電車に乗っている時間の方が長く感じました。

気になったので計算します。

謎解き開始は午前8時。

最後の謎を解き終えたのが午後2時。

全体で約6時間です。

そのうち、電車に乗っていた時間は――約2時間。

全体の3分の1でした。

すいません。普通に町を歩いている時間のほうが長かったです。

うま吉

言い過ぎでした。

注意書きを読んでショートコースを即決

今回の謎解きでは、ロングコースとショートコースを選択できます。

普段の私なら、せっかくなのでロングコースを選びます。

しかし、選択時の注意書きを読んで驚愕!今回は迷わずショートコースを選びました。

ロングコースを選んだ場合は、プラス1時間かかっていたかもしれません。

電車の時刻を確認しない者から取り残される

今回求められるのは、謎解き力だけではありません。

電車の本数が少ない地点もあるため、駅に着いたら最初に時刻表を確認します。

手順は次のとおり。

  1. 駅に着く
  2. 次の電車を確認する
  3. 逆算して町を歩く
  4. 謎を解く
  5. 電車に間に合うよう戻る

謎解きに加えて、タイムマネジメント能力まで鍛えられます。

三田村邦彦ばりに朝から飲む

最初の街歩き地点に到着したのは、朝9時過ぎ。

以前から気になっていた店を見つけ、謎解きから戻ってきてからにすればよいのに、おむすびを注文しました。

もちろん、ビールも一緒です。

朝9時台です。

この瞬間だけは、私の大好きな旅番組『おとな旅あるき旅』の三田村邦彦さんになった気分でした。

旅先で地元のものを食べ、朝からおいしそうにビールを飲む。

私も駅のホームで、おむすびとビールをいただきます。

ただし、こちらにはテレビカメラも、旅費を出してくれるスポンサーもいません。

単独で謎解きに来て、全額自費で朝から飲んでいるだけです。

気分は三田村邦彦。

実態は休日の一般人です。

電車が少ないので、午前中2杯目

おむすびとビールを楽しんだ後、炎天下の町へ出て謎を解きます。

無事に駅へ戻りましたが、次の電車までかなり時間がありました。

「それなら、もう一杯飲むか」

ということで、本日2杯目。

午前中のうちにビールを2杯飲み、『おとな旅あるき旅』感が増してきました。

謎解きも、どんどん楽しくなってまいりました。

電車の本数が少ないのも捨てたもんじゃないですね。

見どころがないのではない。私の目が節穴なだけ

中盤で訪れた町の第一印象は、正直に言うと、

うま吉

久しぶりに何もない場所へ来たな。

でした。

もちろん、本当に何もないわけではありません。

歴史も文化も、人々の生活もあります。

ただ、私の節穴に向かって、分かりやすい観光名所が全力で飛び込んでくる町ではありませんでした。

謎解きの指示に従い、普段なら見過ごすものを真剣に観察して駅へ戻ります。

町に見どころがないのではありません。私に見つける能力がないだけです。

店がない。クーポンが余る。

いくつかの駅では、周辺にはコンビニや気軽に利用できる飲食店がほとんど見当たりませんでした。

都会では「どの店に入ろう」と迷いますが、ここではそのストレスから完全に解放されます。

選ぶほど店がないからです。

キットにはクーポン券が6枚付いていますが、使い切れる人がいたらお目にかかりたいです。

私は序盤で、あのお方について学べる施設で1枚使用。展示も充実しており、これは素直にありがたかった。

ただし先述の通り、駅によってはクーポン以前に、使える商業施設そのものが見当たりません。

使える駅でも、対象店舗は片手で数えて、なお指が余ります。

もっとも、クーポンを全部使い切ることが謎解きの目的ではありませんが。

うま吉

今までも、使い切ったことないんですけどね。

それでも、普段降りない駅へ降りるのは面白い

不便な点ばかり書きましたが、今回の最大の魅力は、普段なら降ることがないような駅を巡れることです。

有名観光地へ向かう途中にある駅なんて、普段なら通過してしまうだけです。

以前来たことのある町でも、知らなかった歴史や店に出会えました。

初めて歩く町では、普段なら気にも留めない景色を観察します。

商店街の雰囲気、長い坂道、なぜここにいるのかわからない動物、向いのホーム、路地裏の窓…。

地元の人にとっては、ごく普通の日常です。

観光地として派手かどうかは関係ありません。

何もなさそうな場所から、何かを見つける。

それが周遊謎解きの面白さです。

最も手ごわかったのは謎ではなく、夏

謎の難易度は、個人的には比較的取り組みやすいものでした。

感覚としては、初級寄りの中級といったところでしょうか。

ただし、私自身が謎解きを4年ほど続けているため、多少の慣れによる補正は入っています。

キットはシンプルながら構成がよく、最後まで気持ちよく解けました。

しかし、この日最大の敵は謎ではありません。

暑さです

照りつける太陽、吹き出す汗…。

日陰を求めて入ったアーケードも、場所によっては屋根が傷み、日差しを完全には防いでくれません。

夏に参加する方は、帽子、水分、塩分、冷却用品を忘れずに。

一番の謎は、なぜ毎年参加しているのか

今年の南海旅なぞTRAINでも、長距離の鉄道移動と複数の町歩きを半日かけて楽しみました。

以前、運動初心者の女子高校生がなぎなた部で成長していく青春漫画のスタンプラリーで訪れた町では、新しい歴史を学び、気になっていたおむすび屋にも立ち寄れました。

朝からビールを飲み、電車待ちでもビールを飲み、最後の大謎を解いたあとにはラーメンと一緒にもう一杯飲みました。

急な坂を歩き、日陰の少ない町で謎を解き、飲食店の少なさに戸惑い、クーポンの使いどころを探しました。

終盤では、それまでの仕掛けをうまく回収されており、謎解きとしてもしっかり満足できました。

電車は少ない。

日陰も少ない。

店も少ない。

一方、発見は意外と多い。

普段なら通過する町へ降りることで、知らなかった景色や歴史に出会えます。

だから、周遊謎解きはやめられません。

それにしても、なぜ私は毎年、真夏の南海沿線で汗だくになって謎解きをしているのでしょうか。

涼しくなるまで待てないんですよね。

ABOUT ME
うま吉
40代サラリーマンで一児の父。大阪在住歴20年以上。休日にレジャースポットや歴史探訪などの街歩き。ラーメンを中心とした食べ歩きを楽しんでいます。家にいるときは書籍やマンガを読んだり、ゲームをしたりと日々を満喫しています。そんな私が「面白い」と思ったものを紹介させていただく、というそんなブログです。